2017年10月1日日曜日

チューニングなどという(そしてリベンジ編)

前回の「チューニングなどという(これはアカン編)」で、ハーモニクスを使ったチューニング方法はダメだという話を書きました。今回は、じゃあそれは何の役にも立たないかというかというと、「ちょっと待て、そこは考えどころじゃないか?」という話です。

また、5弦を基準に4弦を合わせる場合に限定して書きます。

正しいチューニング方法では、5弦の5フレットの実音に4弦の開放を合わせるというのは「チューニングなどという(まずは基本ですよ編)」で書きました。

そして、ハーモニクスを使ったチューニング方法では、5弦の5フレットのハーモニクスに4弦の7フレットのハーモニクスを合わせるのでした(でも実際は4弦が少しだけ低くなってしまう)。



そして、2つの音を同じにするよう合わせるには、音を同時に出して唸りがなくなるようにすれば良いことも書きました。

ここからは実際にチューニングをする時の動作についてです。

実音を使った正しいチューニングでは、5弦の5フレットを左手で押さえていないといけないので、ふたつの音を聞きながらペグを回すことはできません。右手でペグを回すという手もありますが、それでは両手が交差して大変ですし、5フレットを押さえている左手に変に力が入って音程も安定しないでしょう。そんなわけで、音をチェックしてはペグを回し、音をチェックして回し、の繰り返しになります。

うむ、これはそういうものなのでしょうがないですな。うんうん。

それに対して、ハーモニクスを使った方法は、音を出している間左手が自由になりますから、音を聞きながらペグを回すことができます。これはちょっと便利ですよね。

そこで、だいたい近いところまではハーモニクスを使ってから、仕上げに実音を使ったチューニングで確認するというのはどうでしょう。

ハーモニクスを使った方法は、基準となる5弦から高い方の4弦を合わせるとき、ピッタリ合わせても、4弦が正しい音程よりも少し低くなるのでした。そこで、そこからは実音でチェックしながら、少しずつ4弦を上げていって合わせるといった方法です。

ペグを回す時は低い方から巻き上げていって、正しい音に合わせるというのがお約束でしたが、これにも馴染みます。

基準となる弦から低い方の現に合わせるとき、つまり5弦の7フレットのハーモニクスに、6弦の5フレットのハーモニクスを合わせる時ですが、この場合はぴったり合わせてしまうと、6弦が少し高くなってしまうので、少し手前でやめて、そこからは、やっぱり実音で確認しながら少しづつ上げていくのがいいと思います。

ハーモニクスでざっくり合わせて、実音で正確にチェック。これですよ。

普段ギターの弦は、張りっぱなしにしている人が多いと思いますが、「ネックが弱いので、弾かないときは弦を緩めておかないとちょっと不安なんだよね」というような方は、この"ハーモニクスでざっくり、実音で正確に"というやり方は便利なのではないでしょうか。そうでなくても、弦の交換時など、全くチューニングがあっていない状態からチューニングする時には役に立ちそうです。

今回は、役に立たないチューニング方法を、なんとか使えないものかという視点で考えてみました。どうでしょうか。





「チューニングなどという(だからチューナー編)」に続きます。