2020年6月1日月曜日

Old Standbyについて、熱く語ってみる⑧(チューニング編)

「Old Standbyについて、熱く語ってみる⑦(リードの調整編)」のつづき、チューニングです。


♪♪♪


ハーモニカのチューニングは、リードを削ります。用意するものは以下の3つです。

  1. ルーター
  2. 剃刀の刃
  3. クロマチックチューナー

1のルーターはちゃんとしたものがあれば言うことはないですが、ダイソーの600円(税抜き)のものを使いました。オモチャみたいなものですが、チューニングするだけならこれで十分です。

ちゃんとしたのが欲しいけどね。

2の剃刀の刃は、ルーターで削るときにリードの下に敷くものです。剃刀の刃は持ってないのでカッターナイフの刃を使いましたが、強度を保ちつつもできるだけ薄い方がいいので、やっぱり剃刀の刃がベストじゃないでしょうか。ま、どっちにしても手を切らないように気をつけます。

3のクロマチックチューナーは何でも良いですが、ギターやベースと違ってハーモニカの場合は平均律とは限らないので、決められたセント数をずらすことが出来るように、ちゃんとセント数が分かるような目盛りになっていることが必須です。

それなら、良いのがありますよ。
練習だけでなく、チューニングにも最適です。


ここでは平均律にチューニングすることにします。

平均律にあわせるには、目盛りの中央になるように調整します。実際にハーモニカを吹いて音程を確かめます。

10セントほど低いです。

ハーモニカの音を少し高くする必要がありますね。

ハーモニカの音を高くするには、対応するリードの先端部分を少し削ります。

リードの先端を削ります。

剃刀の刃(ここではカッターナイフの刃ですが)をリードの下に滑り込ませてルーターを当てます。

ジッ。

削るといっても、ルーターをジーっと当てると削りすぎてしまうので、短くジッとちょっとだけ当てる感じです。


リードをピンピンとはじいて、削りカスを飛ばします。

輪ゴムとダブルクリップで仮組みして、音を出して音程を確かめます。


これを繰り返して、少しずつ少しずつ目標の音程に近づけていきます。


♪♪♪


次に音程を下げる方法です。

11セント高いです。

ハーモニカの音を低くするには、対応するリードの根元に近い部分を少し削ります。

リードの根元に近いところを削ります。
ジッ。

後は上記同様、音程を確認しながら繰り返します。

最終的に目標の音程になれば出来上がりです。

中央に合えばOKです。


♪♪♪


ちなみにベンドトレーナーアプリ内蔵のチューナーには、純正律、マリンバンドチューニングを示すマーク(ドット)が表示されます。平均律のときには目盛りの中央にあわせますが、純正律、マリンバンドチューニングのときには、このマークに合わせます。



♪♪♪


テンホールズハーモニカはちょっとした吹き方の違いで音程が変わってしまいます。試し吹きをするとき普段通りの吹き方でと気をつけていても、ついつい力が入ってしまったりします。ですからチューニングメーターとにらめっこして、気合いを入れて音程を合わせてもあまりメリットはなかったりします。「大体あってればOK」の気持ちでやるのが吉です。

そういうわけで、1回のチューニングでバッチリあわせるというより、普段からチューニングメーターを使いながらのロングトーンでウォーミングアップすることで、この穴は高めだとか低めだとかチェックして、使いながら徐々にいい感じのチューニングに合わせていくといいんじゃないかと思います。



こちらもどうぞ。
Old Standbyについて、熱く語ってみる①
Old Standbyについて、熱く語ってみる②
Old Standbyについて、熱く語ってみる③
Old Standbyについて、熱く語ってみる④
Old Standbyについて、熱く語ってみる⑤(お掃除編)
Old Standbyについて、熱く語ってみる⑥(もう少しカバープレート編)
Old Standbyについて、熱く語ってみる⑦(リードの調整編)