2019年11月15日金曜日

Old Standbyについて、熱く語ってみる②


「Old Standbyについて、熱く語ってみる①」のつづきです。今回は妄想爆裂編です。


♪♪♪


Hohner社的には、Old Standbyという製品はどういう位置づけなんだろうと、Hohnerのページを見てみたのですが、製品リストにありません。

あれ?

そして輸入代理店のモリダイラのページにはMarine Bandラインの一機種として載っていますが、ちょっと気になる記述があります。

*注:海外で販売されているOld Standbyとは仕様の異なる日本国内でのみ販売されるオリジナルの製品です!


ん?どゆこと?


そこで困ったときのWikipediaです。Wikipedia(ja)の”ホーナー”の項には簡単な説明しかありませんがWikipedia(en)の”Hohner”の項を見てみると、Old StandbyはMarine Bandシリーズでも、MSシリーズでもない「その他」に分類されています。いつ頃からあるブランドかの記述はないですが、以前は人気のあるモデルだったけど90年代に樹脂製コームの中国製になって品質が落ちた、、、らしいです。

メイドインチャイナは安かろう悪かろうというのは過去の話で、今では良いものが沢山あります。でも、ことHohner社の製品に限ってはあまり評判がよくないようです。

海外仕様の中華Old Standbyは、モデルチェンジ以前のものと全く別物のようです。YouTubeでもレビュー動画がいくつもありますが、正直どれも残念な内容です。

"terrible crappy harmonica" かぁ。

ぱっと見はSpecial20っぽいですけどね。やっぱり工作精度が低いのでしょうかね?。でも、"I'm not even sure why they make them."とまで言うか(笑)。


♪♪♪


話は日本向けOld Standbyに戻りますが、どうやらこれはWikipedia(en)の言うところの90年代のモデルチェンジ以前の仕様のようです。


 この動画では、戦前のOld StandbyのNOS(いわゆるデッドストックですね)を手に入れたおじさんが、嬉々として開封動画を公開しています。いくらくらいで入手したんでしょうか。ハーモニカとはいえ、なにしろヴィンテージですからね、お高価いのでしょう。

でもこのおじさんにこっそり教えてあげたいですね。日本ではそれと大体同じモノがMarine Bandと変わらない価格で売られてるんですよ。もちろん、Made in Germanyですよ。

ちなみにこのおじさんも、Old StandbyのリードプレートはMarine Bandと同じじゃないかな、と言ってますね。


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結局のところOld Standbyの出自は、ネットを検索したくらいではよくわかりませんでした。

そりゃそうだ(笑)。

モノを見た限りでは、Old Standbyの改良型がMarine Bandであるように見えます。Marine Bandのプックリとしたカバープレートの形状と、音の返りをよくするためのベントが追加されている辺りが、改善された感を放っています。

ホーナー社の創業は1857年(160年以上前!)で、ハーモニカの製造で始まりました。Marine Band 1896の発売は名前のとおり1896年です。仮にMarine BandがOld Standbyの改良型だとすると、1896年以前に作られていたのがOld Standbyなのか?、ということになります。

ちなみに、Marine Bandの歴史は、ここにまとまっていました。

でも、ここで引っかかるのはOld Standbyという名前です。21世紀の今から見れば十分”Old”ですが、当時としては”Old”というネーミングはちょっと不自然さが感じられます。

そこでひとつ仮説を立てると、Marine Bandが大幅にモデルチェンジ(1896年?)して今の形になったあと、「やっぱり昔のモデルが欲しいぞ」の声に応えて、Marine Band 1896とは別に、「Old Standby」という名前で古いデザインのモデルが発売された、とか?

これなら”Old”という名前にも納得がいきます。

また、"marine band"って海軍軍楽隊のことですよね。Marine Bandのケースにも楽団が勢揃いした写真がプリントされています。一方、Old Standbyのケースには錨が描かれています。この錨のマークは、「元」Marine Bandの名残じゃないかと。

それだっ!

この錨のデザインは、おじさんの戦前NOSの(紙製?)パッケージにも見られる歴史のあるデザインです。

パッケージには錨の絵が。

これはPinterestで見つけた1907年当時の広告(パンフレット?)の画像です。ホーナー社の創立50周年のもののようです。Marine Bandの発売から11年、日本でいうところの明治40年ですからなんと故淡谷のり子先生の生まれた年です。関係ないけど。

一番上の左が、赤地に水色の吹き出し(海水?)+黒い錨マークのパッケージ、No.34Bという型番からして、Old Standbyで間違いなさそうです。カバープレートのデザインは違いますけど。そして名前はといえば、M・Hohner'sの下に書かれているはずですが、隠れてしまっているので判別できません。残念です。

ただ、少なくとも言えるのは、Old StandbyもMarine Bandも、マイナーチェンジを繰り返しながらも100年以上の歴史があるモデルであることです。基本的な仕様が変わらず100年続いているというのはすごいですね。

「Old Standbyは元Marine Band」説は、我ながら良いところを突いているんじゃないかなとは思ってますが、所詮は根拠のない思いつきです。Hohner社のエラい人には、

全然ちげーよ、ばーか(笑)。

って言われそうではあります。ごめんなさい。

いずれにせよ、このヴィンテージスタイルのOld Standbyが買えるのは日本だけのようです。Marine Bandを愛用している方は一度試す価値があると思いますよ。


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こちらもどうぞ。
Old Standbyについて、熱く語ってみる①
Old Standbyについて、熱く語ってみる③
Old Standbyについて、熱く語ってみる④
Old Standbyについて、熱く語ってみる⑤(お掃除編)
Old Standbyについて、熱く語ってみる⑥(もう少しカバープレート編)
Old Standbyについて、熱く語ってみる⑦(リードの調整編)

2019年11月1日金曜日

Xcodeに関する小ネタをいくつか


Xcodeに関する小ネタがいくつか貯まったので、忘れないように書いておきます。


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「その一」
Xcode11.1にアップデートできない。

→ 古いXcodeをアンインストールしてから、改めてダウンロード+インストールする。

App Storeでアップデートボタンを押すとダウンロードを始めますが、ダウンロードが終わると同時にダウンロード前の状態に戻る、またアップデートボタンを押す、というループに陥りました。

原因はわかりませんが、今回が初めてではなく以前も1、2度起こりましたから、あるあるなのでしょう。


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「その二」
Info.plistの場所を移動したときに、再設定し直すところがTARGETS>Generalからなくなっている。

→ TARGETS>Build Stteings>Packaging>Info.plist Fileで設定する。

ここ。

確か、TARGETS>Generalにボタンが現れて、Info.plistファイルを選択するウィンドウが開くようになっていたと思うのですが、、、なくなっちゃってますね。

確かこの辺りにあったはずなんだけど。


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「その三」
プラグインの影響か、Documentation Comment(Alt+Cmd+/)が無効になる。

→ 証明書で再署名すると復活する。

これですね。
$ sudo codesign -f -s XcodeSigner /Applications/Xcode.app
Password:
/Applications/Xcode.app: replacing existing signature
$
詳しくは、「Vimのようなもの」をどうぞ。

プラグインはXVim2しか入れてないです。この影響なのか何なのか、よくDocumentation Commentが効かなくなってました。インストール直後は大丈夫なのですが、どこかタイミングかで気付くと使用不可になってました。

Xcode11.1にアップデートした現在、いまのところ大丈夫ですが、また無効になったらこの方法で復活させようと思います。


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「その四」
Assistant Editorが見つからない。どこに行ったんだ。

→ Storyboardペインの右上のリスト(?)アイコンをクリックすると、ドロップダウンリストが表示されて、その中に'Assistant'があります。

ここをポチッと。

Assistantがあります。

今後はStoryboard自体を使わなくなって、SwiftUIなのでしょうか。Appleについて行くのも大変です。


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「その五」
iPhoneシミュレータをダークモードにする。

→ ① シミュレータの、Settings>Developer>Dark Appearance(設定>デベロッパ>Dark Appearance)で設定する。


実機だと「画面表示と明るさ」の中にありますが、シミュレータではDeveloperの下にあるので要注意です。

この方法でもいいのですが、いちいちシミュレータのSettingsを開いて設定するのは面倒ですし、あまりさえたやり方だとは言いづらいです。

→ ② もうひとつの方法は、デバッグエリアのデバッグバーにEnvironment Overrideのアイコンがありますから、ここのInterface StyleをONにすれば動的に切り替えることができて便利です。


ただ、この方法だと、各Viewが静的に設定されているときじゃないと変わってくれません。つまり例えば下記のように、ソース上でtraitCollection.userInterfaceStyleを使って設定しているような場合には、そこを改めて通っているわけではないのでEnvironment OverrideでStyleを変えても反応しません。

そりゃそうだ。

こういったケースでは、やはり上のシミュレータの設定でスタイルを固定する必要があります。

結局のところ一長一短、ケースバイケースですね。




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「その六」
アプリをライト(or ダーク)モードで固定したい。

→ info.plistで、User Interface Styleを指定する。

LightもしくはDarkですね。

ソースだとこうなります。

本来ならUser Interface StyleをLight/Darkでちゃんと両方対応するのが筋ですが、ちょっと今は無理ってときは、とりあえずLightに固定しておいてAppleに怒られるまで(笑)時間を稼ぐというのも手です。

まだiOS13以前を切ることはできそうにないですから、ソースがif #available(iOS 13.0, *) {/**/}だらけになるのはちょっとなぁ〜、です。

つまりはiOS13のシェア次第ということで。


♪♪♪


「Xcodeの」というくくりとしては微妙なものも混じってますが、それはそれとして(笑)。