2019年7月15日月曜日

自作キーボード沼に入ってみた件⑤


「自作キーボード沼に入ってみた件④」のつづきです。


Pro Microは、USBソケットを「もげ」防止のためエポキシ系接着剤で固めておきます。

ソケット内に入らないように気をつけます。

一口にエポキシ系接着剤といっても、硬化する時間で色々種類があります。どれでも特に問題ないですが、パッケージに「○時間で硬化」と書いてあっても完全に硬化するまで、特に冬場は2,3日おいた方が良さそうです。寒いと時間がかかるらしいです。

化学反応ですもんね、そうなりますよね。


♪♪♪


Keebioのビルドガイドには、「Pro Microをハンダ付けする前にファームウェアの書き込みテストしとけよ、初期不良もあるからな、ええな。(意訳)」とあります。

素直に1枚ずつQMK Toolsで書き込みました。QMK ToolsのインストールにはHomebrewを使います。

まずは、update, upgradeして、さらにdoctorでエラーはもちろん、ワーニングも消しておきます。これ大事。いつも忘れます。
$ brew update
Already up-to-date.
$ brew upgrade
$ brew doctor
Your system is ready to brew.
$

そしてreadme.mdの通り、インストールします。
$ brew tap osx-cross/avr
$ brew tap PX4/homebrew-px4
$ brew update
Already up-to-date.
$ brew install avr-gcc
==> Installing avr-gcc from osx-cross/avr
==> Downloading https://ftp.gnu.org/gnu/gcc/gcc-8.3.0/gcc-8.3.0.tar.xz
######################################################################## 100.0%
==> ../configure --target=avr --prefix=/usr/local/Cellar/avr-gcc/8.3.0 --libdir=/usr/local/Cellar/avr-gcc/8.3.0/lib/avr-gcc/8 --enable-languages=c,c++ --with-ld
==> make
==> make install
==> Downloading https://download.savannah.gnu.org/releases/avr-libc/avr-libc-2.0.0.tar.bz2

※省略

/usr/local/lib/avr-gcc/7/gcc/avr/7.4.0/plugin/libcp1plugin.so -> /usr/local/lib/avr-gcc/7/gcc/avr/7.4.0/plugin/libcp1plugin.0.so
/usr/local/lib/avr-gcc/7/gcc/avr/7.4.0/tiny-stack/libgcc.a
/usr/local/lib/avr-gcc/7/gcc/avr/7.4.0/tiny-stack/libgcov.a
/usr/local/lib/avr-gcc/7/libcc1.0.so
/usr/local/lib/avr-gcc/7/libcc1.so -> /usr/local/lib/avr-gcc/7/libcc1.0.so
==> Summary
đŸş  /usr/local/Cellar/avr-gcc/8.3.0: 1,720 files, 200.3MB, built in 19 minutes 59 seconds
$ brew install dfu-programmer
Warning: dfu-programmer 0.7.2 is already installed and up-to-date
To reinstall 0.7.2, run `brew reinstall dfu-programmer`
$ brew install gcc-arm-none-eabi
Warning: px4/px4/gcc-arm-none-eabi 20180627 is already installed and up-to-date
To reinstall 20180627, run `brew reinstall gcc-arm-none-eabi`
$ brew install avrdude
Warning: avrdude 6.3_1 is already installed and up-to-date
To reinstall 6.3_1, run `brew reinstall avrdude`
$ brew cask install caskroom/drivers/qmk-toolbox
==> Tapping homebrew/cask
Cloning into '/usr/local/Homebrew/Library/Taps/homebrew/homebrew-cask'...
remote: Enumerating objects: 4108, done.
remote: Counting objects: 100% (4108/4108), done.

※省略

==> We'll set permissions properly so we won't need sudo in the future.
Password:
==> Moving App 'QMK Toolbox.app' to '/Applications/QMK Toolbox.app'.
đŸş  qmk-toolbox was successfully installed!
$ 
これで、アプリケーションフォルダに、QMK Toolbox.appが作成されます。


♪♪♪


書き込みテストをするときには、ピンセットなどでRSTとGNDをショートさせますが、うっかり他のピン穴にさわらないように、マスキングテープでカバーします。

事故防止。

意外と明るいですね、LED。

どうせ後でで改めて書き込みしますから、とりあえずQMK Toolsデフォルトのレイアウトを書き込みます。

  1. Pro MicroをMacにつないで、QMK Toolsを立ち上げます。
  2. Microcontrollerで、atmega32u4を選択します。
  3. Keyboard from qmk.fmで、keebio/iris/rev2を選択して、Loadボタンを押します。
  4. hexファイルがダウンロードされたら、Flashボタンを押します。
  5. RSTとGNDをショートさせます。


両方とも左手用になった?のかもしれませんが、とりあえずちゃんと書けたようです。

ただ、このQMK Toolsですが、やけに不安定で、上手くいったり行かなかったりで大変でした。ケーブルを変えたり、つなぎ直したり、ショートも1回でいいのか、ダブルクリックっぽく2回なのかは不明です。

みんな本当にこれを使っているのかなぁ。。。僕の環境だけでしょうか。


それともなにかの呪い?


※ちなみにこれを書いている時点でキーボードはすでに完成してますが、このQMK Toolsを使って書き込もうとしても、やはりエラーになって全く書き込むことができません。なんでなんすかね?

そういうわけで、自信を持ってQMK Toolsをおすすめすることはできませんが、通電してPro MicroのLEDが光るかどうかくらいは、チェックしておいた方がいいと思います。


♪♪♪


Pro Microを取り付ける前に、ピンヘッダの間にカプトンテープを貼ります。

左手用はPro Microの部品面がPCBを向くので、万が一ショートしたりしないように絶縁するのが目的です。

右手用は十分に隙間が空いているので、おそらく必要ないと思いますが、念のためこちらにも貼っておきます。

カプトンテープで絶縁

あとはPro Microをハンダ付けするだけです。

Pro Microは左右で取り付ける向きが違いますが、PCBに印刷されているピンの番号とPro Microのピンの番号をあわせて取り付けます。ここも、浮きがないように気をつけます。

TXOのピンを目印に。

Pro Microの向きに注意。

ハンダ付けは以上です。

最後に、TRRSジャック, リセットスイッチ, Pro Microの3カ所を、ボトムプレートと接触してショートしないように、カプトンテープを貼って絶縁します。

スペーサーを置いてみるとわかりますが、右手用は高さがギリギリなので必須です。左手用は大丈夫だと思いますが、念のため絶縁しておきます。

ギリギリです。

ボトムプレートを付けると見えなく場所ですが、爪楊枝を使って丁寧に仕上げます。

PCBを傷つけないようにね。


最後にボトムプレートを取り付けて、ゴム足を貼ったら完成です。

でも、この後ファームウェアの書き込みのために、何度もUSBケーブルを抜き差しすることになるので、USBソケットのもげ防止のためにも、あえてボトムプレートは付けないでファームウェアの書き込みに移るのは賢明な判断だと思います。

その時にはPCBやPro Microを傷つけないように、柔らかいものを下に敷くといいと思います。



ネジとスペーサー、足りなくね?

プレートに付属のスペーサーとネジは、プレートのまわりのネジの数、つまり片側10組しかありません。内側の5カ所は空いたままです。

う、埋めたい。

せっかくなので埋めたいなと。もちろん空いたままでも、全体の剛性は十分ですけど。


Amazonでスペーサーは全く同じものが見つかりました。12個入りなので数もいいです。
Amazonで購入

ビスはサイズは同じですが、黒色がなかったので塗ることにしました。どうしても黒でないといけないわけではありませんが、ビスの頭がキーキャップの隙間からキラリと光るのもなんなので。

角材と輪ゴムで挟みました。
それほど見えるとことではないので、塗装はプレートとは違い適当です。

埋まってスッキリ。

空いたネジ穴を埋めても、特に剛性は変わりませんでした。ま、そうだよね。


♪♪♪


こちらもどうぞ。
自作キーボード沼に入ってみた件①
自作キーボード沼に入ってみた件②
自作キーボード沼に入ってみた件③
自作キーボード沼に入ってみた件④
自作キーボード沼に入ってみた件⑥
自作キーボード沼に入ってみた件⑦
自作キーボード沼に入ってみた件(おまけ)