2019年12月1日日曜日

なんちゃってドライボックスを作ってみた


ブルースハーモニカの世界ではソーキング(soaking)というものがあって、ハーモニカを水で丸洗いすることだそうです。特に木製コームをソーキングすると、木が微妙に膨張して気密性が高まって良い感じの音が出るらしいです。

なにそれこわい。

いやいや、木を濡らしたらあかんやろ。木が湿っていたら鳴りが悪くなりません?それに丸洗いなんかしたら完全に乾くまで時間がかかりますし、水分が残っているとカビやサビの原因になります。湿る/乾くを繰り返せば、さすがにコームも反りが出たりするのじゃないでしょうか。

大丈夫なんですかね?まじで。

というわけで、僕は怖くてソーキングはできません。


♪♪♪


とはいえ、ハーモニカを吹けば木製コームは湿気を含みますし、当然マウスピース部は唾液で濡れるわけです。ですから、使った後はアルコールでよく拭いてから干して(1時間ほど放置して乾かして)ホコリをかぶらないようにケースに入れるわけです。

でも、部屋の中もそれなりに湿度がありますから、しっかり乾くかどうかはちょっと疑問です。そこをもう少しなんとかしたいなと思っていました。


♪♪♪


そこで思いついたのは、カメラ用のドライボックスです。

こういうの。

要は湿度計がついたプラスチックケースです。フタにパッキンがついていて密閉できるので、乾燥剤と一緒に入れてレンズなどにカビが生えないように保管するための箱です。これにハーモニカを入れればしっかり乾きそうです。

それだ!

それほど高価いものでもないですし、早速ポチろうと思ったときにまた悪い癖が(笑)。

これ100均で作れるんじゃね?


買ってきた。

言うまでもなく3個で300円(税別)です。ケースはトレーディングカードとか入れるものでしょうか、CDにはちょっと小さいです。あとは温・湿度計と、仕切りのためのトレーです。

ケースはただの箱で、パッキンとかないですからドライボックスとは言いがたいです。蓋を閉めてもうっすら隙間が空いてます。大きなタッパーみたいなのがあればいいのですが、良い感じのサイズのものが見つからなかったので、そこはちょっと我慢です。

まぁ、カメラのような精密機械を入れるわけではないですから、気密性はそこそこで良いかなと思います。所詮ハーモニカですからね、そんなにシビアに考えなくてもいいでしょう。ただ、もう少しだけ隙間を埋めるような何か工夫をしたいなとは思ってます。これは宿題です。


♪♪♪


温・湿度計は一度分解します。プラスチックの枠がはまっているだけですから、簡単にパカッと外れます。ちなみに文字盤は紙製です。

安いぜ。

一応正確な温・湿度計に両面テープで貼り付けてしばらく置いて、同じ数字を指すように針を調整します。そもそも100円ですから精度は期待できませんが、なんとなくは正しい感じにしないとね。

なんとなく合ってればOK

何度か微調整して良い感じになったら枠を元に戻します。風防は湾曲していて、箱に貼り付けるときに邪魔になるので枠だけ取り付けます。

風防はなし。
あとは箱の内側に両面テープで貼り付けて、シリカゲルを入れれば完成です。気密性の低さをシリカゲルをどっさり入れることで解決するという力業です。

シリカゲルは高価いものではありませんし、フライパンで加熱すれば何度か再生することもできます。食品によく使われることからもわかるように安全性が高いので、ハーモニカにはぴったりじゃないでしょうか。


完成!
大小2個作ってみました。

逆光が残念です。


毎日練習に使うCのOld Standbyは小に、その他の普段は余り使わないものを全部大の方に入れました。

小の方は日々湿気を帯びますから、ケースにハーモニカを入れたときは湿度40%くらいで、約24時間で湿度30%くらいにまで下がります。Old Standbyは木製コームなので、3、40分も使うとコームがふやけて少し膨張しますが、これも丸1日でほぼほぼ元に戻ります。ちゃんと乾いているようですね。

大の方は、ほとんど開けないので湿度28%くらいで安定しています。これならカビることはないと思います。

とは言え所詮は100円の湿度計です。30%などといった数字自体には意味はありません。でも思った以上に針が上下するので、目安としては十分機能しています。気密性をもう少しなんとかできたら、電池式のちゃんとした湿度計に交換しても良いかなと考えています。




自分が欲しいので作りました。